話題のスーパーフード「チアシード」。
ダイエットに、美容に、健康に良いと大人気ですが、発芽毒による健康被害について情報が錯綜しています。
という訳で、今回は「結局のところ発芽毒って嘘なの?本当なの?どっちなの!?」というお悩みをズバっと解決したいと思います。
目次
チアシードとは
発芽毒の嘘・本当の前に、チアシードについておさらいしましょう。
チアシードは、世界中のファッションモデル達も毎日の食事で積極的に取り入れているというスーパーフードです。
どんな効果があるのかざっと挙げてみます。
- 美肌・アンチエイジング効果
- 便秘解消
- コレステロール・中性脂肪を下げる
- 骨粗しょう症の予防
- 糖尿病の予防・改善
- うつ症状の軽減
- 糖尿病の予防
- がん予防(特に婦人科系)
あの小さなつぶつぶに、こんなパワーが秘められてるなんてすごいですね。
水を含むとチアシードの表面に存在するグルコマンナンが8~14倍に膨らむので、満腹感が得られてダイエットにももってこいです。
誤情報に注意!チアシードの「発芽毒」
さて、本題の発芽毒についてです。
インターネットでよく言われている「水につけずに食べると発芽毒(ミトコンドリア毒)で健康を害する」の嘘・本当に迫ります。
「水につけて発芽毒を取るべき」と言われる根拠
いわゆる発芽毒と呼ばれる植物ホルモン「アブシジン酸」は、種子の成長に深く関わっている物質で、一般的にどの種子にも含まれているものです。
このアブシジン酸が注目されたのは、アメリカの雑誌に掲載された実験レポートで、その危険性を示されたのがきっかけのようです。
ちなみにこの実験は、実際に食しての臨床試験ではなく細胞実験です。
アブシジン酸が高濃度存在したとき、細胞が傷付けられる可能性が示されたという事です。
「水につけて発芽毒を取るべき」は嘘?本当?
結果から言うと「嘘」です。
チアシードを販売しているメーカーでも第三者機関による検査結果などを公開していますが、チアシードに含まれるアブシジン酸は極微量。
万が一、影響が出るとすれば最低量で一日1,300gは摂取しないといけないようです。
ちなみにチアシードの摂取目安量は一日10g。目安量の130倍も摂る事は普通ないですから、まず問題ないと言って良いでしょう。
水につけると独特なむにむにプチプチ食感が楽しめる上、膨らんで満腹感が得られるので、ドリンクなどに入れて摂る事はむしろメリットが大きいと言えます。
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「熱を通したらダメ」というのは嘘!
もうひとつ、まことしやかに言われているのが「熱を通すと酸化して折角の栄養が損なわれる」というもの。
これも嘘なのでご安心下さい。
確かにすりつぶしたりすると、中の油(α-リノレン酸)が酸素に触れて酸化してしまいます。ですが、種の状態なら硬い種皮に包まれて中の油は無酸素状態になっています。
揚げ物や炒め物など、200℃近くの長時間調理は流石に耐えられないかもしれませんが、パンやケーキ、クッキーなどに利用する分には問題ありません。
まとめ
- 「水につけて発芽毒を取る必要がある」は嘘!
- 「熱を通したらダメ」も嘘!
という結果になりました。
ヨーグルトなどにパラパラとそのまま入れて摂っても良いですし、ドリンクに入れてムニムニを楽しむのも良いですし、色々な楽しみ方が出来るのもチアシードの良いところです。
生のまま食べても水に浸けても毒性はありません。安心して美味しく食べて下さいね。